まずは一歩って言うけど。それがムリ。(もう生きていたくない。と言っていた人が医療従事者を目指すことになった話③)
いつ?どのタイミングで?どこに復帰するか?ということを考えてみることにしました。
(もう生きていたくないって言ってた人が、いつしか人を救う職業を目指すことになる話③)
それができないから困ってるんだよね
その一歩が一番大変なんよ
おおまかな情報
担当期間・年齢・学年:中3~高3まで。今では薬剤師。
地域:福井県大野市
1:一歩目が大変なんだよね。
まずは「勇気を振り絞って一歩踏み出そう!」ってよくあるけど、それができるくらいならとっくにやってますよね・・・。
Uさん:よくさ、「とりあえず一歩」ってあるやん。
講:うん。よく見かけるし。
Uさん:毎日思ってるんですけど、毎日失敗するんですよ・・・。
講:よくがんばりました♪素晴らしい。
Uさん:素晴らしいですか・・・?何にもできていないんですよ。
講:まあね、結果だけ見ればね。でもさ、毎日戦っているわけでしょ。大したもんやん。
Uさん:毎日負けてても?
講:うん。そういう戦いが毎日行われてるだけでも十分♪
Uさん:なんでですか?
講:そうだねえ・・・まだ、心のどこかに復帰しようというか、どうにかしようという気持ちが残っているから。
Uさん:毎日負け続けるってのもつらいですよ。
講:確かにそうやろな。そのうち心が折れちゃいそう・・・とか?
Uさん:きっとそうなると思う。
講:じゃあ、そうならないようにするにはどうしたらいいか考察してみよう。
Uさん:そうですねえ・・・。まずは夕方くらいから始まりますかね。戦いは。明日がくるのがイヤやな・・・からスタート。
講:夕方から始まってるんやね。
Uさん:で、それをずーっと考え続けて、朝になって。
講:寝てないんか・・・。
Uさん:うん。一晩中考えてる。
講:それ、きついな・・・。
というわけで、前日の夕方から当日の昼くらいまで戦いは続くそうです・・・。
2:摩擦係数って聞いたことある?
前日の夕方から戦っていたUさん、なかなか毎日が大変なようです。
講:摩擦係数って聞いたことある?
Uさん:なんかそれ物理の授業で聞いたけど、突然どうしたん?
講:摩擦には静止摩擦と動摩擦ってのがあってさ、摩擦力をF,抗力っていって、まあ、重さもたいなもんをNとするとね
静止摩擦力F=μN
動摩擦力F=μ’N
と表せるんよ。でμを静止摩擦係数、μ’を動摩擦係数っていうんだけどさ、物体とかにもよるんだけど、動摩擦係数のほうが半分くらいしかないんよ。
Uさん:ゴメン。よく分からん。
講:身近な例で考えてみると、自転車をこぐときを思い出してみて。スタートのときにいちばん力を使うでしょ。でも、動き出してしまえば、意外と楽に進むというか・・・。
Uさん:それなら分かる。
講:今の状況もコレと同じってこと。動き出してしまえば案外スムーズに進んだりしちゃう。だから「とりあえず一歩」ってのはこういうことを言いたいんよ。動いてしまえば、後はなんとかなる!って言いたい・・・らしいよ。
Uさん:言ってることは分かるけど・・・。
講:うん。まあ、そうなるよね。それも読んでました♪
というわけで、「とりあえず一歩」の意味は分かった・・・けどねえ・・・・。でも、そんなんで動けるようになるんなら苦労しないっての!って表情・・・。
3:平面じゃなく斜面にしちゃおう。
講:じゃあさ、分かったところで、次のステップを考えてみよう!
Uさん:次?
講:そう。「一歩」ってのを避けることはまあムリそうだと、じゃあその「一歩」をいかに楽にしてしまうかってことについてかな。
Uさん:どうやって?
講:いいねえ。さっきの自転車の例で考えてみようか。こぎだす瞬間が一番大変。じゃあ、楽にこぎだすにはどうしたらいいと思う?
Uさん:電動アシストの自転車。
講:ナイス!他には?
Uさん:誰かに押してもらう。
講:ほう。他には?
Uさん:斜面になってると楽かも。
講:なるほどね。ここまでで三つ出ましたね。あとは自分の筋力を上げるとかいろいろありそうだけど、まあいいでしょう。つまり、いかに楽にスタートするかってことだね。根性とか気持ちでどうにかするわけじゃないってこと。もう少し言えば「いかに楽な環境を作っちゃうか」ってこと。
Uさん:言われてみればそうかも・・・。楽にやってもいいの?
講:もちろん。
というわけで、いかに楽に「一歩」ができるかという方法論を見つければいいか?というところに視点が移ってきました。
4:勝手に膨らむ枕とか?
夕方から考え続けて辛い、朝に体が動かない・・・などなどいろいろなポイントがありそうですが、その中でも「朝に体が動かない」についての話をしてみました。
Uさん:朝・・・ねえ。全く体が動かないんですよ・・・。
講:眠いから?
Uさん:いや、意識はある。眠いけど。
講:まあ、眠いのはそうだろうね。一晩中起きてるみたいだし。ま、徹夜したとしても、次の日はどうにかなるんだし、とりあえず朝に体を動かすには・・・ねえ。
Uさん:決して怠けてるわけじゃなくて・・・。いや、客観的に見れば怠けてるのかも・・・。
講:ま、そこは置いておこう。なんかないかなあ・・・。あ、そういえばさ、なんかで読んだんだけどさ、時間になると勝手に膨らむ枕があるとか・・・。
Uさん:面白そうやな。ちょっと調べてみるわ・・・。あ、あった
講:どれどれ。うわあ・・・すげえな。コレ。高っ。ちょっとな・・・買うのは・・・。あ、そうそう、アラームの解除にパズルを解かないといけないってのもあったような。
Uさん:それ、知ってる。
講:ほう!どうやった?
Uさん:電源消した・・・。
講:・・・。
というわけで、いろいろと「一歩」が楽になる方策を探していきました♪
ここまでは(もう生きていたくないって言ってた人が、いつしか人を救う職業を目指すことになる話③)でした。
次は
(もう生きていたくないって言ってた人が、いつしか人を救う職業を目指すことになる話④)
です。