子どもの「何で?」を放置しないで!(言うことを全く聞かない子が小学校入試を突破するまでの親の奮闘記④)

はじめに

子どもの「何で?」というのは学力向上にとって大きなチャンスにすることができます。対応しだいでは・・・。

最近、「何で?」って聞いてくることが多くなりまして・・・。

どんな内容が多いですか?

ほんといろいろ・・・多くて困っています。

ほう、それはいい傾向ですよ。

おおまかな情報
担当期間・年齢・学年:幼稚園年中組~の親
地域:大阪府

子どもの「何で?」が多くて大変!

いろいろなことに興味を持ちはじめたJさん。母であるKさんに対して「何で?」と聞いてくることが多くなってきたようです。

Kさん:先生!一緒に勉強するようになって、私にもいろいろな発見があって、それはそれで嬉しいんですが。
講:どうしました?
Kさん:意外に答えられないことが多くて・・・。
講:なるほどね・・・。小さい子が聞いてくることって難しいことが多いですよね。
Kさん:そうなんです。この前も、YOUTUBEのキッズ系の動画を見てたみたいで、そのチャンネルでは、たくさんのオモチャで遊んでるのを「いいなあ・・・」って。
講:そういう系ですか・・・。
Kさん:そういうのもあれば・・・。
講:他にもあるんや・・・。ま、そうなりますよね。
Kさん:「日曜日ばっかりならいいのに、なんで月曜日が来るん?」。
講:サラリーマンみたい・・・。
Kさん:答えるのが難しいんですよね・・・。「そういうきまり!」で片づけたいのに、そういうわけにもいかないし・・・。「うちはお金ない!」で片づけたいけど。
講:それを説明し始めようとすると大変ですよね。
Kさん:うまく説明できないし、そもそもしらないことも多いし。
講:なかなか大変ですよね・・・。
Kさん:あとは。
講:まだあるんや・・・。
Kさん:私が知らないことを楽しんでいるというか、困らせてやろうか・・・みたいな。
講:なるほど・・・。なかなか大変なことになっているようですね。でも、いい傾向でもあるんですよね。

いい傾向です

なかなか大変な状況のKさん・・・。
講:なかなか大変な状況のようですが、いい傾向でもあるんですよ。
Kさん:そうなんですか?
講:はい。そもそも学問って楽しいもののはずなんです。問題が出来るようになって楽しくなったって話があって、私の担当している生徒さんでもよくあるんですが。それはそれでいいんですけど、それって学問の楽しさというよりは「解ける」「高得点が取れる」ということの楽しさなんですね。でも、もっと大切なのは「知ること」の楽しさをたくさん体験してもらうということです。
Kさん:言われてみればそうですよね。
今まで知らなかったことを知ったときに「へえ~!」なりますもんね。
講:そうなんです。その「へえ~!」という気持ち。なかなかいいもんでしょ。
Kさん:そうですね。
講:なので、その気持ちというか、達成感というか。それをたくさん味わってほしい。そうすることで、いろんなことをきちんと知っている人間になる。これから先の人生における多くの選択肢にもきちんと対応できる。そして豊かな人生を歩んでほしい。そうなってほしいですよね。
Kさん:よく分かります。お恥ずかしいんですが、具体的にはどうやっていけばいいんでしょうか?

いろいろと見えてきたようです。でも、そういったことを実践するにはどうすればいいんでしょうか?

 

どうしたらいいんですか?

講:まずは「何で?」という問いに対してきちんと答えることです。子どもが理解できる言葉と情報を使って。できれば、今の知識レベルの少しだけ上を使っていければ伸びも早くなります。
Kさん:なかなか難しいですよね・・・。
講:そうですね。この部分が「教えて伸ばしていく」コツみたいなものになるんですが、これがうまくできるといつしか「自分で学んでいく」という理想形が作れるんです。
Kさん:自分で学んでいけるようになれば「勉強しなさい!」なんて言わなくてもよくなりますもんね。
講:それどころか、勉強しすぎるのを止めないといけない日が来るかも。実際、私が担当した家では「自分で学んでいく」形が作られているので、言われなくても勝手に勉強していますし、もちろん結果もついてきやすくなっています。
Kさん:そんな夢みたいな状況ってどうやって作っていくんですか?
講:まずは疑問が出たら、丁寧に教えていくことです。
Kさん:でも、私・・・。分からないこと多いですし・・・。
講:なかなか難しいところでもあるんですが、「1つの方針」を守ってもらうといいんじゃないかと思うんです。

分からなくても大丈夫!

「理想的な状況」を作っていくためには、親である自分にも知識が必要だと分かったさん。しかしながら・・・。

講:「分からないこと」にあたったらどうしよう・・・。でしたよね。
Kさん:はい。
講:我々でも難しいところなんですが、「1つの方針」を守ってもらえればいいかと考えています。
Kさん:どんなことでしょうか?
講:「分からないことを楽しんで調べる」といったところでしょうか。楽しんで調べて勉強している姿を見せる。
Kさん:見せる?
講:そう。分からないことが出たら勉強して分かるようになる。その過程を楽しむということを見せる。
Kさん:なるほど。そうすれば子どももマネするというか見習うというか。
講:それですね。
Kさん:分かりました!それでも分からん場合には先生に廻してもいいですか?
講:もちろんです!

というわけで、少しずつ「親も子も勉強を楽しむ」という形ができあがり・・・。今でも「自ら進んで勉強する」体制になっており、順調に成長していっています。