勉強しなさい!って言ってもねえ・・・。(言うことを全く聞かない子が小学校入試を突破するまでの親の奮闘記①)

はじめに

よくある相談ですね・・・。親は勉強することの大切さを身をもって知っているからこそ。子どもにはきちんと勉強してほしいと思うのは当然ですよね・・・。

勉強しなさい!って言っても全く言うことを聞かないんです・・・。

勉強しないと・・・。

そうなんです。のびのびと育てる・・・って言われますが
それをうちの子に言ったら、ほんとにのびのびと
永遠に動画見てますよ・・・。こんなんじゃ・・・。

うまくバランスをとる必要がありそうですね。

おおまかな情報
担当期間・年齢・学年:幼稚園年中組~の親
地域:大阪府

言ったところでやらないし、キライになるだけ

Kさん:どうやったら勉強するようになるんでしょう?何て言ったらいいんでしょう?ほんと、言うことを聞いてくれないんです。
講:なるほど・・・。よく聞かれます。でも、こういうのって「コレ!」っいうものはないんですよね・・・。
ただ、これはハッキリしてるんですが、「勉強しなさい!」では、きっと勉強しませんし、それでやるくらいなら、もうとっくにやってるでしょう・・・。
Kさん:でも、つい言っちゃうんですよね・・・。だって心配じゃないですか。幼稚園でもいろんな話が入ってきて「○○くんはもう自分の名前が漢字で書ける」とか、うちの子の名前も、もっと簡単な漢字にすればよかったかな。とか思っちゃうんです。
講:いやいや。そんな必要はないですよ。そりゃあできないよりはできたほうがいいんでしょうが、大切なのはそこじゃないですよ。
Kさん:他にもね、「○○ちゃんは九九まで出来るようになった!」とか・・・。
講:ほう。なかなかですな。
Kさん:そういうのを聞くと焦っちゃうんですよ・・・。
講:よくわかります。こういうお話をよく伺いますので。
Kさん:みんなはどうしてるんですか?
講:そうですね・・・。無理やりに!ってお宅もあるようですが・・・でも長続きさせるのは難しいようですね。やはりお子さんって「無理やり」ってのを嫌いますからね・・・。「勉強しなさい!」だと、ほとんどは勉強嫌いになっていくのではないでしょうか・・・。

動画大好きでいつも見てる・・・そりゃあそうでしょう

講:ちょっとお伺いしたいんですが・・・。「勉強しない」ってことは、普段は何してるんですか?
Kさん:動画見てます・・・。幼稚園でも、「自分のスマホとかタブレット」を持ってる人が多いらしく、話についていくためってのもありますが。
講:まあ、どの世代でもありますよね。そういうの。ちょっと前はネット、ゲーム、もう少し前はテレビなんかがそうでしたよね。私もよくゲームしてて怒られたものです。もうちょっとでセーブできるところまで・・・ってときに電源切られたり・・・。「セーブするまで!」ってのを理解してくれなくて。
Kさん:分かる!それ!
講:で、理解してくれないってことを理由にして、その日は勉強しなかったり反抗したり。
Kさん:ありますよね。それ。もうちょっとなのに!って。あ!
講:どうしました?
Kさん:これと同じことが起きてます?
講:なんとなくそんな気がしますね!登場するものが我々世代のゲームとかネットというものから動画に変わっただけ・・・。
Kさん:ってことは。そのときの自分がどうしてほしかったのかを考えていけば上手くいく・・・とか?
講:その可能性はありますよね!
Kさん:ちょっとそういう方向で考えてみます!

というわけで、ちょっと本質に辿り着きそうな日のことでした。

大いにあるで。ただし、その中に混ぜろ!キライなものを食べさせるのと一緒♪

というわけでしばらくたったとき・・・

Kさん:先生!うまくいきましたがうまくいきません!
講:なかなかおもしろい表現しますねぇ。思いっきり話聞きたくなりますよ。
Kさん:動画をいつまでもダラダラと。っていうのは無くなりました。
講:ほう。どうやったんですか?
Kさん:時間決めました!ただ、時間がきたらスパッとではなく「時間が来たら、あと1本だけ可」。そのルールはきちんと守ってくれていますし、「あと1本だけいいよ」って譲歩しといたのもよかったみたいですね。
講:いいですねぇ。これで「ダラダラと」は解決ですね!「あと1本ってのがいいかんじです。うまくできてよかったです。」
Kさん:ありがとうございます。で、うまくいきませんの方ですが・・・。
講:ほう。
Kさん:勉強が「大キライ」なんですって。「知ってるわ!そんなん!」って思いましたけどね。
講:なんでですか?
Kさん:だって私もキライですもん。
講:どうして?
Kさん:面白くない。
講:なんで?
Kさん:なんででしょ?
講:そこなんですよね。仕事とかでもよく言いますやん。好きなことを仕事に!とか。人間は好きなこととか、面白いこと、楽しいことならいくらでもできるんですよ。
Kさん:じゃあ勉強を好きにさせるってこと?
講:それができれば理想的ですね・・・。
Kさん:ですよね・・・。

ペーパーじゃなくて、実世界の経験をペーパーに!

Kさん:でも、勉強を好きにさせるなんてムリじゃないですか?
講:そうですよね・・・。ってそれじゃ話が終わっちゃうんで。まず知っておいてほしいんですが、今までに数百人を担当してきて、そもそも「最初から勉強が好き」だった人はたった3人しかいないんですよ。「後から勉強が好きになった」人は多くいますけどね。「勉強を好き」になるには、いくつか方法がありまして。「知ることが楽しい」か「出来ることが楽しい」。このどちらかに集約されていると考えています。
Kさん:そうなんですか・・・。
講:ただ、「できることが楽しい」ってのは、その前に「勉強する」をどうにか乗り越えないと絶対に分からないですし、中高生にしか勧めていません。
Kさん:ってことは、「知ることが楽しい?」ですか。
講:そうですね。今回の提案はペーパーテストにの問題をひとつづつ実践してみよう!ってとこでしょうか。
Kさん:といいますと?
講:「シーソーの問題」とか「観覧車の問題」とか、ペーパーテストにでるようなのってあるでしょ。
Kさん:はい。
講:これって、遊びの中から学んでいくべきだと思うんですよね。いきなりペーパーやらせても、イメージがわかないです。だから、遊んでいる中にペーパーの要素をうまく取り込んじゃえばいいのではないかと。
Kさん:大いに遊べ!ってことですか。
講:そう。ただし、ただ「遊ぶ」だけじゃなくて、ペーパーの内容をいかに組み込んでいくか?これかな。
Kさん:どうやったら・・・。

というわけで、生活の中に組み込んでいくというスタイルでいくことになりました。

ここまでは(言うことを全く聞かない子が小学校入試を突破するまでの親の奮闘記①)でした。

次は

意味を理解させるか?意識をすりかえるか?(言うことを全く聞かない子が小学校入試を突破するまでの親の奮闘記②)

です。