評価の高い小論文にするための基礎~小論文で合格点を取るために~
そもそも点数の高い小論文って何?
①問題の背景にふれてみよう
②世の中を見よう
③問題の背景に辿り着くには
1:問題の背景にふれてみよう
大学入試の小論文では、様々な社会的問題について問われることが多いです。例えば社会系の学部であれば貧困問題とか工学系であればAI(人工知能)とか…。「こういった問題に対してあなたの考えは?」といった具合にです。
もちろん設問がこうなっていれば「私はこう思います」という主張をすればいいわけですが、それだけだともちろんですが弱いですよね。こういう場合には「自分の主張」をすることの他に、その問題が発生するに至った社会的な背景というものについて言及できるようになればより深い考察ができることになり、「相手を納得させる」という観点にも繋がってきます。また、この部分を考察することにより、よりインパクトのある主張にも繋がってくるようになってきますから、さらに「いい小論文」になってくることになります。
ここまでは非常に抽象的な話で分かりにくいかもしれませんので、もう少し具体的にどうしていけばいいのでしょうか。
2:世の中を見よう
いい小論文を書くための要素の一つとして問題解決能力があります。
読んでの通り、問題を解決する能力のことです。現代の社会においては、与えられたことを正確に実行する能力に加え、自ら問題点を見つけそれを解決しながら前進していく。そういったことが求められています。
とはいえ、どうすればそんな能力が付くんだろう…そう思う人も多いのではないでしょうか。そこでこの能力を二つに分解してみましょう。①問題点を見つけ出す能力と②問題点を解決する能力です。こうすれば、まずは①だけに集中できますよね。
では①をつけるためにはどうするか。多くの問題点というのは「ぼや〜っと」しているのが特徴です。その「ぼや〜っと」をクリアにしていくには「なんでだろう」が有効です。常に様々なことに対して「なんでだろう」という気持ちで見たり接したりするようにしてみると、いろいろなことが見えてきます。
3:問題の背景に辿り着くには
問題点が見つけ出せるようになった。では実際にどうやって問題の背景にたどり着くといいのでしょうか。ここでひとつ実例を使って考えてみましょう。
「現在、日本は少子高齢化の問題が起きています。これについてあなたの考えを述べてください。」こんな問題だったとしましょう。これに対しては「解決していかなければならない」という考えを主張したとします。そして、そう思う理由を書いていくわけですが、ここで「なぜ少子高齢化の問題が発生しているんだろう」→「子どもの人数、出生率が下がっているからだ」→「なぜ出生率が下がっているんだろう」→「お金がないからだ」→「なぜお金がないんだろう」→「給料が少ないからだ」→「なぜ給料が少ないんだろう」という感じで問題に対して「なぜ」を繰り返していくわけです。実際はもう少し突っ込んで考えていくわけですが、これだけでも「少子高齢化問題の根本の一つとして給料が少ない」ということが見えてくるわけです。
このようにしていくことによって問題の根本にたどり着くことができるわけであり、その根本に対して考察を進めていくと「深い」小論文が書けるようになるわけです。