いきなり書けって言われても。(小論文試験まであと半年。国立大合格までの小論文対策①)

はじめに

高校での頑張りが評価されて、ある国立大学の推薦が決まったKさん。入試内容は面接と小論文ということで・・・小論文対策を始めることになりました・・・。

推薦とれました♪

よかったやん。で、あとは小論文でがっつりと点数稼いで合格やな!

でもさ。小論文って何なん?どうやって書いたらいいん?さっぱり分からないんですけど・・・。

ま、今からかそれを解決して、入試までには合格できるレベルの小論文を書けるようにしていきましょ♪

小論文と作文ってどう違うん?

講師(以下 講):じゃあまず、小論文って何?作文とどう違うのか?ってところから考えていきましょうか!
Kさん(以下 K):そうですね。それが分からんと先に進みにくいというか・・・。書きにくいです。
講:ざっくりとしたイメージで言うと、図のような感じかな。文を書いたものは作文と考えてもらって、その中の一つの分野として小論文がある。こんなところでしょうか。
K:とりあえず文をかけば作文ってこと?
講:そういうこと。で、その作文の中の1ジャンルとして小論文がある。他にはそうですね・・・小説とか説明文とか。こういったのは聞いたことがあるでしょ。
K:ありますね。小説は物語だし、説明文は何かを説明している文。このあたりは分かる。じゃあさ、小論文になるための条件って何なん?
講:小論文とはいえ、「論文」なので「論理的」であるということがポイントかな。論理的な文であるということ。あと一つは「小」であるということなので、文が短いということ。入試で短いものだと400字、長いものだと2000字とか。だいたいこの幅に入っていて、800字とか600字ってのをよく見かけます。
K:十分長いです・・・。
講:まあ、長いといっても、構成をしっかりと作っていけば、長さということに関してはあまり問題になってこないので気にしなくてもいいですよ。ただ「論理的」ってことに関してはきちんと身に着けていく必要がありそうです。
K:論理的ってよく聞くけど、どういうことなんですか?

論理的って言われても(1)

講:じゃあ論理的ってことについて少しかんがえてみましょうか。まずは辞書で「論理」って調べてみましょうか。
K:ネットでいい?
講:何でもいいですよ。
K:「考えや議論などを進めていく道筋」「思考や論証の組み立て」「思考の妥当性が保証される法則や形式」って書いてあるけど、結局のところってどういうこと?
講:結局、難しそうなことが書いてあるみたいですね。でも、よ~く見ると「道筋」とか「思考」とかって書いてありますよね。ということは、考えていく道筋というか・・・ま、はっきり言ってしまえば「自分の考えを順序立てて説明していく」といったところでしょうか。
K:分かったような分からんような・・・。
講:具体的じゃなかったからね。じゃあ少し具体例で考えてみようか!じゃあ・・・今さ、親に何か買って欲しいものってある?
K:新しいスマホかな。
講:じゃあそれを買ってほしいときに、親をどうやって説得する?
K:新しいの欲しい!
講:まあムリやろな。それじゃ。何で欲しいの?
K:古すぎてアプリの動きが遅い。
講:遅いと何がダメなん?
K:学校で使う動画アプリの動作が遅い。
講:じゃあそれが買えたらどうなる?
K:勉強がスムーズになって成績アップ♪
講:そんな感じで進めていくといいんじゃないかな。ただ「買ってほしい!」じゃなくて、メリットなんかも言っておこう。

論理的って言われても(2)

講:じゃあ今までの内容をまとめてみよう。

意見:新しいスマホがほしい

理由:古すぎて学習アプリがまともに動かない

メリット:今まで使えなかったアプリを十分に活用できる

結果:成績が上がる

講:まあ、こんな長れかと。実際にはもっと厳密にやる必要があるけど、ただ「買ってくれ!」って言うだけよりは十分にマシでしょ。
K:分かる気がする。
講:こういうふうに「自分の意見を順序立てて説明していく」ということが基本だと考えてくれればいいでしょう。
K:じゃあこんなふうに書いていけばいいってこと?でも、入試って点数がつくわけでしょ。どういった基準で「良い」とか「悪い」とかが存在するん?
講:そうですね。そういったことも頭に入れておいたほうがいいでしょう。

小論文を読んで何が分かるん?

K:論理的ってのはまあなんとなく分かったけど、いい小論文とそうでないものって何が違うん?そもそもどうやって点数をつけてるん?
講:ま、いろいろあるやろな・・・ってのがほんとうのところですが・・・それじゃあ、何を目指して書けばいいのか分からないので目安ってのを考えてみましょう。
K:どんな?
講:採点する場合の基準ってやつ。

①文字数および文字表記は正しく丁寧か? 
②原稿用紙の使い方は適切か?
③段落・構成は適切か?
④意見は明確か?
⑤説得力のある根拠が提示されているか?
⑥文章は分かりやすいか?
⑦課題をよく理解しているか?
(各 A~E評価 A15点 B12点 C9点 D6点 E3点)

例えばこんな感じで7つの項目をつくるでしょ。で、それぞれ5段階評価にして、各3点ずつとすると・・・。
K:105点満点。
講:ですね。ま、あとは少し調整すれば100点満点にもできるし。こんな感じで点数をつけることもできるよね。
K:そんな感じにつけてるんですか?
講:そういう大学もあるだろうし、いろいろだろうね。ただ、こうやって考えておけば、「何を目標にして書けばいいのか」が分かりやすくなるでしょ。
K:たしかに。

というわけで、基準を知ることで、何に注意して書けばいいかが見えてきたようです。

次は構成がきちんとできれば楽勝!(小論文試験まであと半年。国立大合格までの小論文対策②)
です。

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大学入試で小論文が必要だが「作文が苦手だった、そもそも文章を書くことが苦手」「そもそも小論文って何?」「どうやって勉強すればいい?」などといった話をよく聞きます。当所ではそういった疑問はもちろんのこと、「その人にあった小論文のスタイル」を身につけてもらうことにより、多くのタイプの問題に対応できる力がつくようになり、小論文が劇的に書きやすくなるようにします。そうして多くの方の小論文入試を成功に導いてきました。