生きていないといけない理由?(もう生きていたくない。と言っていた人が医療従事者を目指すことになった話①)
なかなか興味深いタイトルから始まりましたが・・・。結論は出るのでしょうか・・・?。
(もう生きていたくないって言ってた人が、いつしか人を救う職業を目指すことになる話①)
まずは聞こう!
おおまかな情報
担当期間・年齢・学年:中3~高3まで。今では薬剤師。
地域:福井県大野市
①人間いつかは死ぬんだし、なんで生きていないといけないん?
②そんなんどーでもいいやんって言われる・・・ので敢えての徹底討論へ
③やっぱり・・・というか・・・結論でない・・・
④それが答えなのかもね・・・。
1:人間いつかは死ぬんだし、なんで生きていないといけないん?
生きていかないといけない理由を見いだせないUさん。まずは思っていることを聞いてみることに。
講:まずは聞こう・・・。(ゴルゴ風に)
Uさん:誰かのモノマネ?
講:ゴルゴ13・・・。
Uさん:古っ。ま、いいや。私って、何の価値もないどうでもいい人間やん。誰からも必要とされていないし、何のいいところもないし。
講:・・・。
Uさん:否定せんのや。
講:してほしい?、まずは聞こうかなって思ってさ。
Uさん:珍しい・・・。普通ならさ、「そんなことないよ」とか「素晴らしい未来がある!」とか「がんばろう!」なのに。
講:普通はそうやろな。でもさ、それ言ったら、話がそこで終わるやん・・・。
Uさん:たしかに。あとさ、いじめにも遭ってきたし、勉強もロクにできんし。「素晴らしい未来がある」とか言われても意味分からんし。「もっとがんばろう!」とか言われても、今までがんばって生きてきたんよ。いろいろなことに耐えてきたし・・・。
講:それは素晴らしいね。よく耐えてきました♪
Uさん:耐えてきたんかな・・・。
講:どういうこと?
Uさん:何回か「未遂」してるし。
講:たしかに「キズ」あるみたいやね。手首に。見えてもうた。
Uさん:引いたりせんの?
講:別に。今までにもたくさん見てきたし、なんとも思わん。あ、何本あるかは興味あるかも。数えてみようぜ♪
Uさん:いっぱいあって数えるのムリかも。
講:やっぱ「貝印」?
Uさん:よー知ってるやん。でも私は「カッター派」。これやったら筆箱に入れといても、机の引き出しにあっても違和感ないやん。
講:たしかに・・・。考えてますな。
・・・というわけでいろいろな話を聞き・・・長すぎて書けん・・・。というわけで「ある一つのテーマ」について討論することになりました。
2:そんなんどーでもいいやんって言われる・・・ので敢えての徹底討論へ
で、選んだお題は「他人との違いがなければ価値のない人間なのか?」・・・。
Uさん:私って人間にはさ、独自性ってのがないやん。
講:そうなん?どういうこと?
Uさん:例えば、勉強にしたって私よりできる人は世の中には山ほどいるわけやし。
講:ま、そうやな。日本で、っていうか世界一の人以外はみんなそうなるよな。
Uさん:だったらさ、勉強についてはさ、できる人に任せたらいいんじゃないかと・・・。
講:なるほどね・・・。学校で習ったことって直接的には使わないことのほうが多いよね。でも勉強だけじゃないやん。人を構成する要素って。
Uさん:どんなのがあるん?
講:そうやな・・・優しさとか?
Uさん:優しい人っていっぱいいるやん。そう考えたら、それもどうでもいいやんってなるし・・・。
講:うーん。じゃあさ、人間をつくる要素ってさ、もっといっぱいあるやん。例えば要素が三つあったとしよう。その三つとも兼ね備えた人ってさ、図にするとこうなるやん。
こうやって考えたら、少なくなるんじゃないかと思うんだけど・・・。どう?
Uさん:でも、三つともある人ってのも絶対にいると思うんですよ・・・。
講:確かにね・・・。じゃあ、もっと要素を増やしていくと少なくなるんじゃないかなあ。
Uさん:でも0じゃないよね。きっと。
講:確かに・・・。言い切れないよな。0とは。
なかなか結論出ないですね・・・。
3:やっぱり・・・というか・・・結論でない・・・
そんなこんなで数時間が経過・・・。タイムアップ・・・。
講:いい結論出なかったねえ・・・。
Uさん:いやいや、出ないのは分かってたんですよ。だって生きる意味ってものに対して、明確な答えを出してる人っていないでしょ。
講:ま、そうなるよな。
Uさん:でも、なんか楽しかったです。
講:俺はヘロヘロ・・・。
Uさん:そうですよね。でも、今までってこういう話って避けてきたんですよ。最初に疑問に思ったのは小学生のとき、まだ、可愛らしかった頃♪
講:ほう。
Uさん:で、最初に親に話したんですよね。そうしたら答えてくれるどころか、めちゃくちゃ怒られたうえに「アンタはおかしいんや!」って全否定。
講:うーん。
Uさん:で、学校の先生に相談しようと思ってさ、言ってみたら、急に先生の表情が変わって、他の先生に相談してみるとか言って、で、なんか大ごとになって、親呼ばれてさらに怒られて・・・。
講:それは災難やったなあ・・・。
Uさん:そこからかな。そういうこと話すのやめようって思ったのは。
講:ま、そうなるよな。いい判断でした。じゃあさ、なんで俺には?
Uさん:うーん。なんとなく。私たちみたいなのってさ、常に相手の顔色をうかがうというか・・・そういうことばっかりして生きてきたから、なんとなく話してもいい人とそうじゃない人との区別がつくんよね。
講:へえ~。どんなところで思ったん?
Uさん:否定しなさそうなところ。
講:まあね。否定してもしょうがないやん。
Uさん:なんで?
講:人の意見って面白いやん。「あ、こういう考えもあるんや・・・」って勉強にもなるし。
というわけで、結論がでないという結論になりました・・・。
4:それが答えなのかもね・・・。
Uさん:でもさ、話せてよかったです。
講:ほう。
Uさん:だってさ、自分の考えを否定もせずに聞いてくれる人もいるんや・・・。って思えたから。
講:まあね。否定はしないよ。こういう討論、嫌いじゃないし。
Uさん:めんどくさくないですか?
講:うーん。どうなんだろうね。明確に全て答えてあげられるといいんだけど、自分の勉強不足か何かは分からないけど、そうできていないし。もっと勉強しないとね。って思わせてくれてありがとうってとこかな。
Uさん:変な人ですね・・・。
講:かもしれん。
Uさん:ムでも、これだけ話しても答えが出ないってことは、「答えが出ない」ってのが結論なのかもしれませんね。
講:まあね。「解なし」って答えもあるくらいだし。
Uさん:あ、それ数学でありましたよね。
講:うん。初めて知ったときは衝撃的やったけどね。「そんなんあるんや」って思った。
Uさん:確か、高校で。
講:そう。中学まではそんなことなかったけど、今思えば、「答えがない」ってこともあるんだと。少し大人の高校生には教えてるんやろね。
Uさん:ってことは、今日のお題も「答え無し」なのが答えなのかもしれませんね。
というわけで、数多くある疑問のうちの一つは「答え無し」が我々の共通認識になりました。他にもたくさんのテーマについて討論しましたが、それらについてはまた別の場所で。
ここまでは(もう生きていたくないって言ってた人が、いつしか人を救う職業を目指すことになる話①)でした。
次は
(もう生きていたくないって言ってた人が、いつしか人を救う職業を目指すことになる話②)
です。